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セメントの需給

 

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  2015年度について、セメント国内需要(輸入を含む)は42,668千t、前年比93.7%となり、2年連続で前年を下回りました。官需については、労務費や資材費の上昇、建築の工法変化などにより原単位が低下したことや、発注済工事の施工に遅れがみられました。民需については、住宅投資は消費税増税後の反動減から回復の兆しも見えたものの、労務費や資材費の上昇により原単位が低下したこと、設備投資については、景気停滞と世界経済の先行き不透明感もあり想定ほどには伸びなかったことに加え、同様に諸費用の上昇、工期の長期化、建築工法の変化により原単位が低下したことなどから減少しました。官需・民需の不振は、いずれも建設労働者の人手不足が背景となっている面が大きく、こうした現象は一朝一夕には解決されるものではありません。
また、輸出は、国内出荷の減少と主要仕向地の堅調な需要に円安基調もあって、10,583千t、前年比112.3%となりました。こうしたことから、生産は59,238千t、前年比96.9%と2年連続で前年を下回りました。

  セメントの国内需要は、バブル経済終盤の1990年度に86,286千tとなりピークを記録しましたが、その後は長期に亙り縮小傾向が続いています。とりわけ2007年以降は改正建築基準法施行(2007年6月)による混乱の長期化、リーマンショック(2008年9月)による世界的景気後退に伴う民間建設工事の減少、公共工事補正予算の付け替え(2009年9月)、2010年度公共事業予算の大幅削減など、次々と逆風に見舞われました。2010年度に底打ちした国内需要は、2011年度以降3年連続して前年プラスで推移しましたが、2014年度、2015年度と2年連続前年を下回りました。2015年度はピーク時から比較すると49%と半分のレベルとなっています。生産も同様に1996年度99,267千tのピーク後減少傾向をたどり、2015年度59,238千tは同時期の60%にまで縮小しています。

  中期的なセメント需要環境を見渡すと、東日本大震災からの復興需要、国土強靭化事業、2020年東京オリンピック・パラリンピックの整備事業などプラス要因によって、増勢・安定基調で推移すると思われます。一方で、早晩、政府による財政再建は図られることとなるでしょうが、アベノミクスによる成長戦略が軌道に乗れば、特に民間設備投資が誘発され、それ以上のプラス効果も期待されところです。従って、こうした要素を考え合わせるとセメントの国内需要は大きく落ち込むことはないのではないかと想定され、我々セメント産業はこれからも安定供給に取り組んでまいります。
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