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セメントの需給

 

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  2016年度について、セメント国内需要(輸入を含む)は41,777千t、前年比97.9%となり、3年連続で前年を下回りました。背景として、官需は2015年度公共事業当初予算未消化分が2016年度に繰り越されたものの、建設労働者の人手不足による労務費や資材費の上昇、建築の工法変化などにより実需に結びつきませんでした。また、東日本大震災復興需要も「集中復興期間(2011年〜2015年)」の終了で、ピークアウトしたこともあげられます。民需についてはほぼ前年並となりました。住宅投資は同様に、労務費や資材費の上昇からRC造の多いマンション建設が減少し、相続税対策としてセメント使用量の少ないS造や木造が中心の貸家の増加に留まりました。設備投資については、企業収益の改善等により堅調に推移したものの、牽引役の中心となった倉庫や事務所も総じてS造が多く、増加には寄与しませんでした。また、輸出はアジア諸国および豪州を中心に根強い引合いが続いたことから、11,529千t、前年比108.9%となりました。こうしたことから、生産は59,271千t、前年比100.1%と3年振りにプラスとなりました。

  セメントの国内需要は、バブル経済終盤の1990年度に86,286千tとなりピークを記録しましたが、その後は長期に亙り縮小傾向が続いています。とりわけ2007年以降は改正建築基準法施行(2007年6月)による混乱の長期化、リーマンショック(2008年9月)による世界的景気後退に伴う民間建設工事の減少、公共工事補正予算の付け替え(2009年9月)、2010年度公共事業予算の大幅削減など、次々と逆風に見舞われました。2010年度に底打ちした国内需要は、東日本大震災の復旧・復興需要もあって2011年度以降3年連続して前年プラスで推移しました。しかし、その後は建設労働者の人手不足に起因する様々な現象などから減少基調に転じ、2016年度では41,777千tとなり3年連続マイナスとなりました。ピーク時から比較すると半分のレベルです。生産も同様に1996年度99,267千tのピーク後減少傾向をたどり、2016年度59,271千tは同時期の60%にまで縮小しています。

  中期的な国内需要環境を見渡すと、2020年東京オリンピック・パラリンピック関連工事やリニア中央新幹線などの大型プロジェクトがあること、慢性的な建設労働者不足とそれに伴う工事の繰越しも見込まれることなどから、一定の需要水準は維持されると思われます。
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