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コンクリートの種類/用途

 
  コンクリートには、「自由な形のものが作れる」、「耐火的である」、「耐久性に富む」、「圧縮に対する抵抗性が大きい」など、多くの利点があります。
  一方、「引張りに対する抵抗性が小さい」、「質量が大きい(利点として利用する場合もある)」、「十分な強度が得られるまで時間かかかる」などの短所もあり、それらを補うための様々な工夫が施されています。なかでも引張に対する抵抗性が小さいことに対しては、鉄筋と複合して使用することで、圧縮に対してはコンクリートが、引っ張る力に対しては鉄筋がそれぞれ抵抗するようにして使われています。これが「鉄筋コンクリート」です。一般的に広く建築・土木構造物に使用されています。また、鉄筋を使用しないコンクリートは「無筋コンクリート」といいます。

  以下に様々な種類のコンクリートをご紹介します。コンクリートを使う目的・場所・時期など、さまざまな条件に応じて、使うべき種類を検討して下さい。
 

  1)一般に適用されるコンクリート

 

  「一般構造用コンクリート」


  建築構造物用コンクリート(比較的小さな断面の所に使うため柔らかく練ったもの)と土木構造物用コンクリート(硬めに練ったもの)に適用されます。「普通コンクリート」ともいいます。
  通常、ミキサで練混ぜたばかりのコンクリートは、その軟らかさの程度をスランプ試験によって確認します。


スランプ試験
 
一般構造用コンクリート
 

  2)冬季・夏季に適用されるコンクリート

 

  「寒中コンクリート」


  気温が低くなると、コンクリートが固まるのが遅くなったり、凍結したりして耐久性が低下します。そのため、日平均温度4℃以下になると予想される場合は、次のような対策を施し、「寒中コンクリート」として扱います。

セメント以外の材料を暖めてコンクリートの温度を高める
凍結への抵抗性を増す微細な空気を混入する混和剤(AE剤)を使用する
所要の強度が得られるまでの保温養生を行う など

  「暑中コンクリート」


  気温が高くなると、コンクリートが硬くなったり、コンクリートが固まるのが速くなったり、水分が急速に蒸発して耐久性が低下する等の悪影響が出ます。そのため、日平均温度25℃を超えることが予想される場合には、次のような対策を施し、「暑中コンクリート」として扱います。

水和熱の小さいセメントを使用する
コンクリートの温度を35℃以下となるようにセメント以外の材料を冷却する
固まるのが遅くなる混和剤を使用する
水分の急激な発散を防ぐ養生方法をとる など
 

  3)大型構造物・高層ビルなどに適用されるコンクリート

 

  「マスコンクリート」


  大型構造物や断面寸法が大きい(部材最小寸法が80cm以上)構造物に用いるコンクリートです。


マスコンクリートの代表格・ダム
(山口県 島地川ダム)

用途
  ダム、橋脚など

  「流動化コンクリート」


  流動化させる混和剤(流動化剤)を混合することによって、単位水量、単位セメント量を変えずに施工をし易くするコンクリートです。
用途
  高層ビル、プレキャスト工場製品など
 

  「高流動コンクリート」


  流動化コンクリートより流動性を著しく改善し、コンクリートを型枠へ打ち込む時の振動締固め作業を不要にしたコンクリートで、「締固め不要コンクリート」、「自己充填コンクリート」ともいいます。


主塔に高流動コンクリートを使用した秩父公園橋

用途
  高層ビル、大型構造物など

  「高強度コンクリート」


  通常のコンクリートより強度が高いコンクリートです。


主塔に高強度コンクリートを使用した青森ベイブリッジ

用途
  橋梁、高層ビル、プレキャスト工場製品など
 

  「低発熱コンクリート」


  発熱を低減し、温度応力によるひび割れを抑制するコンクリートです。
用途
  高層ビル、大型構造物など
 
 

  4)ひび割れ低減に適用されるコンクリート

 

  「膨張コンクリート」


  乾燥収縮によるひび割れを低減するために、膨張材を混入したコンクリートです。
用途
  建築物の床や壁、コンクリート製品、漏水防止用など

  「プレストレストコンクリート」


  コンクリートは、引張りに対する抵抗力が小さいため、コンクリート構造物の引張りが生じる部分にひび割れが発生し易くなります。そのため、PC鋼線などを使用してその部分にあらかじめ圧縮力を導入したコンクリートです。


プレストレストコンクリートの枕木

用途
  パイル、ポール、長大橋、建築物の梁など

  「低収縮コンクリート」


  乾燥収縮によるひび割れを低減するために、収縮低減剤を混入したコンクリートです。
用途
  厚さが薄い部材、壁、スラブなど
 
 

  5)引張りに対する抵抗性、曲げに対する抵抗性などの改善に適用されるコンクリート

 

  「繊維補強コンクリート」


  引張りに対する抵抗性、曲げに対する抵抗性、ねばりなどを改善するために、鋼繊維やガラス繊維などを混入したコンクリートです。


炭素の長繊維
 
ガラス繊維補強モルタルでつくった造形

用途
  トンネル覆工、コンクリート製品、プレキャスト部材など

  「ポリマーコンクリート」


  引張りに対する抵抗性、曲げに対する抵抗性、伸び能力、防水性を改善するために、合成高分子材料(ポリマー)をセメントの一部またはセメントの代わりに用いたコンクリートです。
用途
  防水ライニング、パイプ、U字溝など
 

  6)その他のコンクリート

 

  「水密コンクリート」


  圧力水が作用するような、特に水密性(水の浸入や透過に対する抵抗性)を要求されるコンクリートに使用されます。
用途
  水槽、プール、地下水などの圧力水が作用する箇所

  「水中コンクリート」


  水中で施工する場合に使用するコンクリ−トです。

用途
  海中の橋脚基礎、護岸、防波堤など

  「透水性・排水性コンクリート」


  粒度を限定した粗骨材とセメントペーストを練り混ぜたコンクリートです。
  連続した空隙が存在し、水や空気が通り易くなっています。
用途
  道路の舗装、街路樹の根固め、貯水桝など

  「樹脂含浸コンクリート」


  コンクリート表面に樹脂を含浸させて、緻密さを高めたコンクリートです。
  外部からの塩分などの浸入を低減できます。
用途
  凍結融解や塩害、アルカリ骨材反応による補修及び劣化防止、地下構造物などの止水や防水など

  「遮へい用コンクリート」


  原子力発電所、アイソトープ貯蔵所、医療用照射室などから逸散する放射線を遮へいする目的で適用されるコンクリートです。磁鉄鉱などの比重が大きい骨材を使用します。


原子力発電所には遮へい用コンクリートが使われている

用途
  原子力発電、アイソトープ貯蔵庫、医療用照射室など

  「軽量コンクリート」


  コンクリートを軽量化するために、軽量骨材を用いるか多量の気泡を混入または発生させたコンクリートです。ここで、後者のコンクリートを気泡・発泡コンクリートともいいます。


軽量骨材を使用した高層建築物

用途
  鉄骨造の壁、床、屋根材、外壁、間仕切りなど
 

  「プレパックドコンクリート」


  型枠の中にあらかじめ粗骨材を投入しておき、この間隙にモルタルを注入して造るコンクリートです。
用途
  水中コンクリート工事、放射線遮へいコンクリート工事などの複雑な箇所で、通常のコンクリートで施工が困難な場合



  「吹付けコンクリート」


  モルタルまたはコンクリートを圧縮した空気によって吹付けるコンクリートです。


のり面吹付けコンクリート

用途
  トンネルの一次覆工、ライニングなど

  「再生コンクリート」


  省資源と資源のリサイクルをはかるために、解体時のコンクリート塊を砕いて使った再生骨材を使用したコンクリートです。
用途
  裏込めコンクリート、均しコンクリートなど

  「舗装用コンクリート」


  コンクリート舗装は、表面積が大きく乾燥によるひび割れを低減させ、また排水勾配を設ける必要があるため、土木構造物用コンクリートより単位水量を少なくした、硬練りのコンクリートを用います。さらに単位水量を少なくして「超硬練り」としたものが、転圧コンクリートです。

  「超硬練りコンクリート」


  単位水量が少なく非常に硬練りのコンクリートです。
用途
  転圧コンクリート工法によるダム、転圧コンクリート舗装、即時脱型方式による製品など

  「ダムコンクリート」


  ダムコンクリートは、非常に大量のコンクリートを打込み、マスコンクリートとなるので、十分な水密性や耐久性を確保するため、温度ひび割れを防止するよう、温度制御対策(水和熱の小さいセメントの選定・単位セメント量の低減など)が必要です。


  「プレキャストコンクリート」


  コンクリートの製造設備が整備された工場または建設現場に設置された仮設工場で、練りまぜ、打設、養生までを一貫して行い、完成品として建設現場に運べるようにしたコンクリートです。


プレキャスト製品による河川の親水護岸

用途
  まくら木、ブロック、防護柵、建物の壁など
 
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