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セメント業界賀詞交歓会を開催
 

  セメント協会は,1月10日に東京丸の内のパレスホテル東京・葵の間で「セメント業界賀詞交歓会」を開催した。会にはセメント関係者をはじめ,官公庁,学界,関係業界から約750名が参集した。冒頭,挨拶に立った福田修二会長は,次のように語った。

  昨今のセメントの需要動向は低迷が続いた国内需要も一昨年秋から増加基調で推移し,2017年度4月〜11月の累計では前年同期比約2%増となった。首都圏では,2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた様々な関連工事がこれから本格化するとみられる。今年度は当初に予想した国内需要4,300万tが達成できるものと期待している。なお,今後数年間は,熊本地震をはじめとする被災地での復旧復興工事,大都市圏における再開発工事が活発に進められることに加え,リニア新幹線工事の着工などにより,需要は比較的堅調に推移するものと見ている。セメント業界では,引続き業界を挙げて生産・物流部門において安全管理を徹底し,セメントの安定供給に万全を期すとし,また,老朽化が進む社会インフラや民間建築物の改修・建て替え,耐震化を早急に着手しなければならない状況にあること,頻発する自然災害に強いインフラ整備が喫緊の課題となっていることを示したうえで,東日本大震災でコンクリート構造物が数多くの尊い命を救ったことなどから,国土全体の均衡ある防災対策と災害に強い国土・街づくりを進めるうえで,コンクリートの果たす役割は益々重要になってくるものと確信していると述べた。 一方,セメント産業は多種多様な廃棄物・副産物を受入れ,セメントに生まれ変わらせ,かつ二次廃棄物を一切出さない究極の環境産業であり,こうした資源循環の仕組みにより,火力発電所から発生する大量の石炭灰を受け入れて電力の安定供給に貢献し,都市ゴミ焼却灰や下水汚泥といった生活系廃棄物の処理も担うなど,わが国の市民生活や経済活動をしっかり支えているとした。

  さらにセメント協会では,東日本大震災で発生した災害廃棄物をセメント工場で大量に処理した実績が評価されたことから,環境省が立ち上げた「災害廃棄物処理支援ネットワーク」に参加しているが,熊本地震では,ネットワークを通して処理支援の依頼があったことを紹介した。

  新規需要開拓として,コンクリート舗装の普及促進活動に積極的に取り組んでおり,コンクリート舗装の持つ長寿命で環境面等の優位性が再評価されるようになってきた。さらに当協会で開発した「1 DAY PAVE」では,1日以内に交通開放が可能になり,国を始め,地方自治体での採用実績も増えてきている。

  セメント業界としては,今後とも,関係業界の皆様とも連携しながら,こうした諸課題に取り組むとともに,セメント産業の役割を認識していただけるよう,しっかりと情報発信を行っていく所存であると結んだ。

  続いて来賓として経済産業省 大臣官房・及川 洋審議官と国土交通省 官房・奥谷 正技術参事官から挨拶を頂戴した。

  及川審議官は,セメントの国内需要は引き続き堅調であり,東京オリンピック・パラリンピック関連工事や再開発工事等が需要を牽引していると聞いている。加えて,リニア中央新幹線等のプロジェクトの進行や災害復旧・復興工事等の需要も含まれるため,インフラを支える最も重要な基礎資材としてのセメントの生産・供給を担うことから,引き続き安定供給と品質確保に万全を期していただきたいと語った。また,セメントの新規需要としてコンクリート舗装の普及に努めているが,このような努力が今後さらに実を結ぶことを期待している。

  保安に関しては,昨年3月に設立した製造業安全対策官民協議会にセメント協会も参加し,様々な活動に取り組んでいただいており,労災防止に向けた自主行動計画を策定する予定もあると聞いている。こうしたさらなる安全強化の取り組みをセメント業界が産業界を引っ張る形でリードすることを是非とも期待していると語った。

  最後に,製造産業局よりこの1年,製造業の皆様方に期待するものとして,@スピードあるアクション,A個性ある経営,B大胆な挑戦の3つのキーワードを挙げ,特に実績も歴史も伝統もあるセメント業界の皆様においてこそ,再び挑戦者の心持ちで新たな発展の道を切り拓いていただければと考えている。そのために製造産業局としても企業の皆様の積極果敢な取り組みを精一杯後押ししたいと考えていると結んだ。

 
  一方,奥谷技術参事官は,日頃より建設事業に不可欠である素材のセメントの安定供給と品質確保を通じて良好な社会資本の整備に多大な協力をいただいていることへの御礼を述べ,さらに昨年は大きな被害をもたらした九州北部豪雨や度重なる台風の襲来など自然災害が多発したが,その復旧・復興に際して,地域を支える建設産業の重要性を改めて認識した。セメントの安定供給を通じて復旧・復興に貢献している皆様に心より敬意を表すると語った。

  セメント業界の皆様には,引き続きセメント生産における技術開発を進めて,安定供給と品質確保に向けて社会資本整備の一層の推進にご協力を賜りたいと結んだ。

  最後に登壇した金沢大学の鳥居和之教授は,今年の3月14日で北陸新幹線が金沢まで開業して3年になるが,この年末年始,非常に多くの観光客が金沢を訪れている。特に驚いたのは海外から非常にたくさん来ていることで,飲食店なども年末年始は中に入れないくらい盛況であった。このように北陸新幹線が金沢にもたらした経済効果は非常に大きなものがあると述べた。北陸新幹線は今年から本格的に敦賀に向かって動いており,すでに新北陸トンネルやいくつかの橋梁などは工事を始めているが,本格的にコンクリートを使って新幹線の工事が進むのはこれからである。そういう意味で金沢においてセメント・コンクリート業界が非常に動いていると語り,昨年に引き続き,金沢でも地酒で乾杯しようという活動があることから日本酒で乾杯の音頭をとった。

  その後の交歓会では各所で新年の賀詞を交換する姿や,親睦を深める様子が見られた。

  終盤には関根福一副会長より,今年もセメント業界がこれほど社会に貢献しているという社会的意義を多くの国民に理解していただく努力をして行きたい,セメント業界で働く社員一人一人がもっともっと豊かな生活をする,そういう年にしたいと思っていると中締めの挨拶を述べ,盛会裏に閉幕した。
 
 
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